○今日の映画

・「恍惚」(ネタバレ注意!)
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ファニー・アルダンエマニュエル・ベアールジェラール・ドパルデュー、ウラディミール・ヨルダノフ、ジュディット・マーグル、ロドルフ・ポリー、エヴリーヌ・ダンドリー
鑑賞場所:ギンレイシネマ
採点:5.5
感想:「こぼれるのは、禁断の愛の言葉。」
カトリーヌ(ファニー・アルダン)はマルレーヌ(エマニュエル・ベアール)に何を求めていたのだろう。夫ベルナール(ジェラール・ドパルデュー)の浮気心を弄びたかったのか、パンフレットなんかにはベルナールの性癖を確かめたかった等のように書かれているが、それだったらマルレーヌがベルナールと寝た時のカトリーヌの狼狽は何だったのだろうか。そもそもマルレーヌのその反応が理解できない。マルレーヌがベルナールと寝るのは流れ上、必然ではないか。マルレーヌの「ナンシーだったら出会ってから何日目で彼と寝るの?」というセリフが印象的だ。
しかしフランス映画というのは「官能的」だ。マルレーヌとベルナールが交わる姿というのは一切映像化されていない。しかし、マルレーヌはベルナールとの情事を言葉のみで表現することにより、我々の想像力をかきたてる。この表現は映像表現より官能的であると私は思う。うーん、フランス映画は妖艶だ。