○今日の読書

・「ラッシュライフ」(新潮文庫)(ネタバレ注意!)
作者:伊坂幸太郎
採点:9
内容:泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場―。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。
感想:様々な人々の話がリンクする話である。今までこういった形のストーリーは結構な数を読んできたが、その中でもかなりの傑作であると私は思う。リンクのさせ方がうまいし、それぞれのキャラクターも個性的でそれぞれがキャラ立ちしている。これらのキャラは他の伊坂作品にも登場してくるらしいが、一つの作品だけでなく、一人の作家の作品内に様々なキャラが登場すると捉えると今後の読書が日非常に楽しみである。今回伊坂作品を初めて読んだのだが、私の好きな作家の一人に伊坂幸太郎の名前が加わったことは言うまでもない。