○今日の映画

・「ドラムライン」(ネタバレ注意!)
監督:チャールズ・ストーン3世
出演:ニック・キャノンゾーイ・サルダナ、オーランド・ジョーンズ
鑑賞場所:自宅
採点:7.5
感想:「未体験のビート、驚異のマーチング・バトル!聞け!俺たちの鼓動」
いわゆる青春モノ映画。とりわけ音楽を扱っている作品なので「スウィングガールズ」なんかを思い出しながらの鑑賞。何といっても見所は最後の30分近くに及ぶマーチング・バトル。彼らの織り成すドラムのビートに自分の体はもうヒートしまくり。いつの間にか足でリズムを取っている自分がいます。ドラムって地味じゃない?という自分の考えを真っ向から否定するようなそのスティック捌きといったら目が釘付け。間違いなく映画館で観てたら帰宅後、家で茶碗と箸でリズムを取っていたでしょう。あれだけ筋トレをして一体何になるんだろうと疑問にも感じましたが、いや納得。ただ楽器を弾くだけじゃなくて、動く動く。あれは相当体力が要りますよ。要するに、バンド全体で作り出す音というのは単純に楽器を弾くだけじゃないというのを痛切に感じます。主人公デヴォン(ニック・キャノン)は確かにその実力は並外れていて、優秀だったかもしれませんが、その高慢さが目に付きバンドの音を織り成す事が出来ません。やはりバンドは一人でやるものではないのです。最後デヴォンがチームと一体になって作り出したバンドの音というものは素晴らしいものでした。
肝心のストーリーはドラムなんかに目が向きがちで、結構薄いものに感じられます。キャラクターの描き方がいまいち足りないような。なんでデヴォンは楽譜が読めないんだろう、親との軋轢にはどんな経過があるのだろう、レイラ(ゾーイ・サルダナ)はデヴォンのどこに惹かれたのだろう、など考えたらキリがない。これらを全部描いていたらきっと119分という時間帯には収まりきれなかったのだろうが、そのあたりがちと残念。